同居犬とのけんかによる咬傷(左上犬歯剥離・歯肉裂傷)
犬 ミニチュアダックス シェルちゃん 10歳
シェルは3頭飼っている中の一番上の子です。9年間、すっと一緒に生活してきた同居犬(二番目の子)と、ここ1年くらいで、いさかいを起こすようになりました。ちょっとした目の上の傷などは受けたことがあり、向こうも耳に傷を作ったりと、関係がギクシャクしてしまっていました。(三番目の子とは喧嘩にならないの ですが・・・)
もともとシェルは穏やかな子で、怒ったりすることはめったになかったのですが、前回の手術後くらいから、シェルが病気で闘病生活を送っていた姿を見た からなのか、二番目の子が台頭を表してきたのを、シェルが気に入らなくなったのか、先日とうとうすごい喧嘩になり、ちょうどお互い口を開け合った時に、二 番目の子の牙がシェルの歯肉に大きな傷を作ってしまい、歯肉裂傷、犬歯もめくれて歯槽骨の骨折までしてしまい、抜歯しなければならなくなりました。
すぐに「センター病院」に駆けつけ、「動物手術センター」で処置をしてもらい、怪我はきれいに治り、顔も変わることなく無事に済み、それは良かったのですが、今回は傷の治療や投薬などの 事よりももっと難しい「犬の関係、人間と犬との関係」の治療と格闘中です! 今まで知識がなくて、みんな平等に接していましたが、それは犬の社会はかえって闘争を生む原因を作ってしまうということを先生に教えてもらいました。 なんとも本当に傷の治療より、大変です・・・・・!
咬傷による腹壁ヘルニア(2頭とも)
しじみちゃん(左)7歳・チッチちゃん(右)7歳
夜中に仕事から帰ってきた日のことです。2頭とも散歩に連れていき、家へ戻ってきたところで今回の事件が起きました。いつも出くわすと吠えあう程度の大型犬が近所にいます。しじみもチッチも小さいなりにその犬に吠えかかっていましたが、仲が悪いとか、そこまでの事ではないと思っていました。
こちらが2頭にリードを着けたまま玄関を入ろうとしたその時に、相手の犬がリードから外れてしまい、まっしぐらにしじみとチッチの方へ向かってきました。
最初にしじみが背中をガブッと咬まれ、そのままくわえ上げられてしまいました。その状況に、相手の飼い主も、こちらもお互いにボー然としてしまいました。
すぐさま驚いてしじみをそのまま引っ張られないように相手の犬の頭をたたき、なんとか放させました。そして負傷したしじみを抱きかかえたりしてそちらに気 を取られていた隙に、今度はチッチの方に襲いかかり、ガブッと咬んで地面に押さえつけたのです。
チッチをなんとか放させ、すぐさま以前、かかったことの ある「動物夜間病院」へ駆け込みました。その時の状態は悲惨なもので、もうこちらもパニック状態でした。しじみは、ちょっとでも背中を触るとのけぞって痛がるし、チッチはショックのあまりか、「動物夜間病院」へ向かう途中にどんど ん意識がもうろうとしてくるし… 本当に大変でした。
2頭ともひどい咬傷で、牙が体の表面の皮膚から腹壁にまで喰い込み、腹壁ヘルニアを起こしていました。一刻を争う状態で、すぐさま「動物手術センター」へ 搬送し、2頭一緒に緊急手術に入りました。
無事に腹壁は修復され、体中の傷もくまなく探査して、消毒処置が施されました。
しばらく2頭の看護は、家族総出で行い、薬もしっかりと飲ませました。おかげで今では2頭共、抜糸も終わり、無事カラーも取れ、元の生活に戻ることが出来ています。
生命の本能というものは、とてもすごいなぁと感心しました。 あんなにもものすごく体中が傷だらけで、手術後退院してすぐなのに、チッチは自分で歩いて階段を降りて、自分がいつも寝ている寝床に行こうとしたりして…。
突然の事故というか、出来事でしたが、本当にアニマルメディカルセンターグループのスタッフの質やクオリティの高さに感謝しています。
咬傷による左眼球突出
犬 ヨーキー ミッキーちゃん 9歳
我が家には、ミッキーの他に同居犬として現在1歳半のトイプードルがおります。しかし、ミッキーは天心爛漫でとてもキャピキャピしている同居犬をたまにいさめる事がありました
実はミッキーは、普段はとても静かで温厚なのです が、時に、体は小さいながらも気が強く、プードルに対して争う事もありました。しかしプードルも、いさめられるとミッキーに甘噛みすることもありました。
ある日、大好きな家族の一人が帰省してきた時に、2頭とも大喜びでまとわりついていたのですが、ミッキーがいつものようにあまりに興奮する同居犬をいさめ始めました。そして同居犬もいつものようにミッキーに甘噛みをしてきたのですが、たまたまその歯がミッキーの眼の周りに当たったらしく、ミッ キーの左眼は飛び出てしまいました。
家族全員、心臓が飛び出るくらいびっくりです!それもポロッと眼球が突出していたのです! すぐさまかかりつけ病院へ行きましたが、そこではひたすら眼が乾かないように点眼して様子を見るように指示されたのですが、どう考えてもこのままでは元のように治るはずがない!と思い、インターネットで色々と検索し、アニマルメディカルセンターを受診することに決めました。
アニマルメディカルセンターでは、受付へ飛び込んで行った時に、受付スタッフの方が眼の突出しているミッキーを見ても、何も動じる事無くテキパキと診察へと促してくれました。
先生のお話では、「眼はもしかしてもうダメかもしれないけれども、やれるだけやってみましょう」ということで、眼瞼の中に眼球を修復する手術を「動物手術 センター」にて緊急手術を行なってもらいました。
以前、もう片方の眼も同居犬の歯が当たって充血したことがあったのですが、今回の診察では、その眼はすでに視力が失われていることが判明しました。私達家 族は充 血がなくなったので、治ったものと思っていたのですが・・・ ですからしばらくの間、ミッキーは両眼が見えない状態で生活することになりました。それでも意外と、物にぶつかる事はありませんでした。
幸いな事に、突出した眼は視力を失う事無く、きちんと元に戻り、もうカラーも外れました。
現在は、同居犬との生活に気を付けております。 小型犬でヨーキーやシーズーなど眼の大きな犬種は、外部からの圧迫などで眼球が飛び出しやすい事を教えてもらい、私達にはとても勉強になりました。
咬傷による眼球突出
犬 チワワ 心晴(こはる)ちゃん 3歳
3匹の犬と同 居していて、いつもは皆仲良く暮らしていました。ところがある日、1匹だけ別の部屋にいて、家族が揃っている部屋に入りたそうにしていたので、ドアを開けて入れてあげると、心晴と小競り合いをしだしまし た。いつもと様子が違い、大きい方が心晴にのしかかって、喧嘩のようになったので、間に入って引き離すと、心晴の左眼から眼球が飛び出し、出血していました。 家族全員があまりの光景にびっくり!です。
幸いにも眼球自体には傷がなかったので、そのまま元に戻る事を期待し、緊急で、眼球を修復する処置を受けました。
しかし、顔を咬まれた時の相手の犬の口腔内に問題があったようで、ひどい感染をしてしまい、最終的には、やはり眼球摘出をしなければならないという事で、 摘出をしてもらいました。
今では、目のまわりの毛もキレイに生え揃っています。 左眼が無くても、物にぶつかったりする事はありません。現在は、同居犬との今後を考えながら、家族で思考錯誤の工夫をして生活しています。
右顔面咬傷・皮下気腫
猫 MIX ゆうこちゃん 12歳
ゆうこは実家 で飼っている猫ですが、外と家の中の出入りを自由にさせているので、朝出かけると夜まで帰ってこないことが多いのです。
ある日、母から電話があり、「ゆうこが2~3日元気がなく、食事もあまり取らないし、何となく右の顔が腫れているのよね…」と言っていました。心配だったので、実家に帰ってみると、ゆうこは母の言うとおり、イスの下で丸まってじっとしていました。顔は明らかに腫れているのがわかりました。ちょうどその日は日曜日でした。母は月曜日に近所のかかりつけ病院へ連れて行こうかと思っていたようですが、私がアニマルメディカルセンターは「24時間 365日診療」だということを、普段通りがかりで知っていたこともあり、少しでも早く診てもらおうとこちらの病院を受診しました。
顔の腫れは2~3日前からということなので、きっと本人はとても不快だった為に食欲がなくなっていたのではないかと思いました。
検査の結果、おそらく喧嘩による顔面の咬傷から細菌が入り、膿みを形成し、皮下に気腫もおこしている状態で、切開をして洗浄し、ドレーンをつける手術が必要と説明されました。待合室で待っている間に流れていたVTRで、院内の様子が映っており、ここまで設備が整っていてスタッフの方もたくさんいるなら、手術を受けるのならやは り「ここだな」と決意は固まっていました。
手術後の当日の夜には退院し、しばらくはエリザベスカラーの生活が続きました。カラーを付けたまま外へ脱走し、カラーがつっかかって壁から落ちた所を母が 発見し、助けようとしたら、今度はその母が穴にはまって転んでしまったり…とハプニングもありました。でも、そんなこんなでしたが、手術をしたお陰でたった2週間で抜糸も終了。食欲も元気も出てきていつものゆうこに戻ってくれました。
咬傷による外傷
猫 日本猫 トラちゃん 4歳
夜の22時頃、外へ出て行き、 15分位で帰ってきました。すると様子がおかしく、体に血が付いていました。
同居の猫が、以前にアニマルメディカルセンターにお世話になった事があったので、すぐに救急センターへ行き、傷口を縫う手術をしていただきました。
拾った当時、目ヤニがひどくて、目を開ける手術をかかりつけ病院で2回ほどしましたので、手術はそれほど不安はありませんでした。
日中は誰もいない為、術後の傷の消毒は夜中に4時間おきに行いました。夜中に起きるのは大変でしたが、早く良くなる様にとこちらも頑張りました。特に薬の投与には苦労しましたが、私も猫も少しずつ慣れてきました。
手術直後は、食欲がありませんでしたが、口元まで持っていくと食べてくれるようにはなり、嫌がっていたエリザベスカラーにもすぐに慣れてくれ、カラーをつ けたま ま布団に入ってくるようになりました。
外でのトラブルが多い事がわかりましたので、今後、外へは出さないようにするつもりです。
咬傷(ハムスター同士の喧嘩)
ゴールデンハムスター カルビちゃん 8ヶ月
カルビを入れて、全部で15匹のハムスターがいるんです。全員別々で生活させているんですが、そのうちの1匹が脱走してカルビのケージに侵入してしまい喧嘩になりました。以前に飼っていたハムスターを、ハムスター同士の喧嘩が原因で亡くしたことがあって・・・。
すぐに救急医療センターへ行きました。 小さなハムスター同士の喧嘩とは言え、カルビちゃんの傷はかなり深く、重症でした。腹部の皮膚を突き破り、腹膜まで到達、脂肪組織が露出していました。 緊急で整復手術となりました。
術後はエリザベスカラーをしていましたから、食事を自分では食べられないので、5時間おきに食べさせてあげました。 ですから看護するこっちはぐっすり眠ったり、出かけたりはできませんでしたね。
でも徐々に治療の甲斐あって元気になり、それにつれ投薬を嫌がるようになって・・・。
人間と比べたら短い命だからこそ大切にしてあげたいと思っています。
咬傷
犬 シェルティ ジュリアスちゃん 10歳
「突然草むらからノーリードの犬が飛びかかってきて、すぐには怪我はわかりませんでした。被毛が立派ですから、シェルティは。
その日の夜になって、座り込んだまま動かなくなりました。毛を探ったら、血の塊がありました。夜中でしたが知り合いが救急センターを紹介してくれて。」
公園を散歩中に他の犬に襲われたジュリアスちゃん。救急病院に来院され、直ちに咬傷部位の手術を受けました。
「傷口の周りの毛を清潔に保つのがなかなか大変でした。それに同居犬がいて、仲がいいもんだから、その子が親切に舐めてくれようとして・・・。
エリザベスカラーは本人が舐めるのを防いではくれますが、人間のTシャツを工夫して着せてガードせざるを得ませんでしたよ。」
早めの処置が功を奏し、ジュリアスちゃんの傷はすっかり良くなりました。 はやく、また綺麗な被毛が生えそろうといいですね。
犬同士の喧嘩による咬傷
犬 ミニチュアダックス レイチェルちゃん 2歳
何にでも物おじしない積極 的な性格のレイチェルちゃん。自分より身体の大きなワンちゃんにも尻尾を振って近づいていきます。
まだ日の出る前の暗い朝、いつもの散歩コースで初めて会うワンちゃんがいたそうです。飼い主さん同士がご挨拶を交わしているその間、レイチェルちゃんと向こうのワンちゃんが吠え合いだしました。驚いてすぐ抱き上げてその場を離れたそうです。
しばらく歩いて、飼い主さんの手に何やらぬるっとしたものが・・・。レイチェルちゃんの出血でした。明るいところでよくよくみると、首や耳、何か所にも咬み傷がありました。まさか咬まれてしまっているとは思わなかったとか。
一般の病院がまだ診療していない朝も早い時間でしたが、急いで当救急センターへ来院。すぐに外科処置が施されました。
「人間の病院並みでよかったです。すぐに処置もできて。かなりの出血でしたから心配でした。」 「この事件がトラウマになって、少しは警戒心がついてくれるといいんですが・・・。」
迅速な手当の甲斐あって、今では傷もすっかり良くなったレイチェルちゃんですが、心の傷は残っていないようで、今でも物おじせずにワンちゃんにも近づいて いく友好的な性格のようです。「私自身が気をつけます・・・。」 と、飼い主さんは苦笑いでお話し下さいました。
咬傷
犬 コロちゃん 14才
あの、アメリカのコメディー番組のアルフに似て、とっても可愛いらしいと思いませんか? 人気者のコロちゃんは、お宅の玄関の横に居て、近所の子供たちがいつも撫でに来ます。 ある夜のこと、首元の両側を、散歩中の2匹の大きな犬に噛まれてしまうという大変な出来事が起こりました。「コロを守りたくて必死でした。」
ご家族が2匹の大きな犬の仲裁に入って、やっと離れた時には血だらけでぐったりとしていました。
「急いで救急救命センターに連れて来ました。」コロちゃんの首元の皮と筋肉は大きくめくれており、大量に出血もしていました。
緊急手術を行い、筋肉と 皮を縫い合わせました。2日間の入院の後に退院しましたが、しばらくはご家庭での4時間ごとの消毒は必要不可欠で、交代で手厚い看病の生活を送られまし た。
それから約2週間が過ぎ、「考えられないくらい元気になりました。」「これが元のコロです。」と、ご家族は喜びの声をお聞かせくださいました。そして再び、子供たちがコロちゃんに会える日々がいよいよ始まりました。
咬傷
チワワ リリーちゃん 4才
ドライブが大好きな可愛いリリーちゃんは、ご家族が車に乗ろうとすると必ず一緒に乗りたがります。ご家族と離れている事に耐えられない性格で、そばに居る事さえできればイビキをかいて眠るほどリラックスしています。
そんなリリーちゃんですが、この日はいつもと様子が違いました。隙間を見つけて独りでお散歩に出掛けてしまったのです。「出て行った隙間からは戻らず門の外でないていたんです。」ご家族が迎え入れると、リリーちゃん は急いで自分の部屋の奥へ入り、震えていました。
「何かあったのかと思い触ろうとしたら、私たちに 『ウー』 なんて言うんです。食欲も元気もすっかり減ってしまい、「翌日にはもう全く食べなくなってしまいました。」そしてリリーちゃんをつれて来院されました。
リリーちゃんは体に傷を負っていました。傷口より、大型犬に噛まれたいうことが推測出来ました。噛まれた所より菌が入り腫れ、膿が出て、更に臀部と背部の 筋肉が深い位置まで切れていた為、膿を出す手術と、筋肉と皮膚を元に戻す手術を行いました(再建手術)。
現在では傷口もすっかり回復し、ご家族とお散歩やドライブを楽しむリラックスした生活を送られています。
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