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小型哺乳類の飼育について知っておくべきこと
ウサギ
ウサギは本来大きな集団を作って生活します。単独飼育では歯が折れるほどケージの柵を噛んだり、過剰に毛繕いしたりという異常行動が増えてしまいますが、絆で結ばれた仲間といれば精神的に安定します。でもウサギには自分だけの時間も必要です。隠れたり休んだり、1匹で過ごせる場をケージ内に作るのが理想です。
モルモット
モルモットはとても社会的で1匹でいることを好まない動物なので、多頭飼育が望まれます。しかしウサギからボルデテラという菌が感染すると致死的な状態になる為、この2種は一緒に飼育しないようにして下さい。
チンチラ
チンチラは、遺伝的に強迫行動で自咬が多いといわれています。げっ歯類全体では、より優勢な個体がほかの個体を毛咬みする行動が見られます。
新しい同種を迎える場合
新しい同種を迎える場合ウサギでは特に注意が必要です。喧嘩をして怪我をすることもある為、必ず
①人の監視下で
②先住ウサギを優位にさせない為にケージの外で
③徐々に会わせること
が大切です。また感染症の予防も病院で処方される駆虫薬で行いましょう。
エキゾチックアニマルとの生活は、正しい知識からの環境作りと接し方でより豊かになります。
ウサギの正しい食事法
草食動物であるウサギは、非常に大きな消化管を持っています。中でも特に発達しているのが盲腸で、とても大きく活動的です。
盲腸の中には多くの腸内微生物が生息し、運ばれた食事を発酵させています。この発酵産物は消化管の運動によって、消化できない物とできる物の2つに分離されます。この分離作業から、ウサギは2種類の便を作ります。
1つは消化できない物から作られた、普段私達が目にする硬くて球状の便です。
もう一つは消化できる物から作られた、軟らかい便で、盲腸便と呼ばれています。盲腸便は蛋白やミネラルなどを豊富に含んでおり、ウサギはこれを肛門から直接食べエネルギーに変えています。
もしも肥満体型で丸くなる体勢が取れず、それができないとウサギは体調を崩してしまいます。他ではみられない非常に特徴あるウサギの食生活では盲腸の健康が大切で、それにはチモシーなどの高繊維質の食事が重要なのです。
ウサギの外科について
ウサギの大きな特徴としては、ストレスに非常に弱い動物である事です。強いストレス、痛み等を感じるとカテコラミンが放出され、心筋梗塞を起こして死に至る事があるのです。これがウサギが強い恐怖等を感じると自殺出来るという理由です。
手術自体は成功しても、この点を十分留意して治療に当たる必要があります。充分な鎮痛管理は勿論の事、術前術後のストレス回避が重要であるのは言うまでもありません。
現在では鎮痛医療は日々進歩しており、様々な薬剤が使用出来るようになりました。
また、ストレスフリーの為に同居している仲の良いウサギと一緒に入院させたり、出来るだけ早い自宅ケアにする等行っております。その為には飼主様にはご協力頂く事も沢山あるかも知れませんが、非常に大切な事であるのをご理解下さい。 また、麻酔管理、術式等もウサギ特異性もある為、熟練したチームで対応しております。